溶液法ケイ光X線分析によるイットリウムの迅速定量法
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概要
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イットリウム硝酸溶液のケイ光X線分析について,基礎的な考察を試み,理論と実験の両面から,濃度の逆数(1/<I>W</I>)と,ケイ光X線の強度の逆数(1/<I>I</I>)との間には直線的な関係があることを明らかにした.またここでは,(1/<I>W</I>)→0のときの(1/<I>I</I>)の値は,共存元素のいかんによらず常に一定値を示すことも確かめた.さらにこれらの関係を基礎にして,新しい一種の添加法による定量法を考え,希土混合物中のイットリウムの定量に適用した.その結果イットリウムの高濃度の溶液についても,相対誤差ほぼ3%の精度で定量できた.<BR>なおこの方法によれば,従来の添加法で必要とされた検量線の直線領域の検討や,希釈操作などは要せず,迅速に分析することができる.
- 社団法人 日本分析化学会の論文