空気中の微量セレン化水素定量法の検討
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概要
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空気中の微量セレン化水素定量法を検討した.吸収液として18%遊離臭素を含む40%臭化水素酸を用い,労働環境許容濃度付近について吸収諸条件の検討を行なった結果,流速2<I>l</I>/minで吸収液20m<I>l</I>を入れたガラスフィルター付小形吸収ビン1本を用いれば,約98%以上捕集できた.吸収液中の残留遊離臭素は,加熱によらず,塩酸ヒドロキシルアミン溶液を加えて正しく脱色して除去し,また,3,3-ジアミノベンジジン(以下DABと略記)を用いてセレンを比色定量するときの臭化物濃度による影響を検討し,定量法を確立した.本法によれば,50<I>l</I>の空気を採取することにより,労働環境の許容濃度をこえたかどうかを正しく知ることができる.