過チタン酸の呈色反応を用いるホウ素とケイ素の透過率比法吸光光度定量 : フッ化チタン酸過酸化水素試薬を用いる分析(第12報)
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概要
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元素Meのフッ素錯イオンMeF<SUB>6</SUB><SUP>2-</SUP>がフッ化チタン錯イオンよりも安定なものの場合は,フッ化チタン酸と過酸化水素の混液にMeイオンを加えると過チタン酸を生じ呈色する.ケイ素,ホウ素など種種の元素がこの反応によって比色定量できるが,これらの元素数種を含む試料中から,ホウ素とケイ素を同時にこの反応によって定量する方法を検討した.まず試料溶液からホウ素をメタノールによって除去したものに一定量のホウ素を加え,これを呈色させたものを対照として試料溶液を呈色させたものの透過率を透過率比法によって測定する.同様にケイ素に関してもフッ化水素酸を用いてケイ素を除去する方法を用いて透過率比法を行ない,同一試料からホウ素とケイ素を同じ試薬によって定量することを試みた.基礎実験を行なったのち市販のホウケイ酸ガラスについてこの定量法を適用した.<BR>元素Meのフッ素錯イオンMeF<SUB>6</SUB><SUP>2-</SUP>がフッ化チタン錯イオンよりも安定なものの場合は,フッ化チタン酸と過酸化水素の混液にMeイオンを加えると過チタン酸を生ずる.ケイ素など8種の元素がこの反応を呈しこの反応によってこれらの元素の比色定量ができる.またこれらの元素数種を含む試料中から精密比色分析によりケイ素を定量して報告した.しかし前報の方法ではケイ素とホウ素が共存している場合には適用できないので,さらにこの方法をケイ素とホウ素を含む試料に適用できるよう検討した.ある種のガラスのようにケイ素,ホウ素以外にアルミニウム,鉄,アンチモンなどが共存している試料を吸光光度法によって分析する場合には,ホウ素またはケイ素を他の元素から分離した溶液をつくり呈色反応を適用しなければならないが,これは多くの場合きわめて困難である.この種の分析を円滑に行なう試みとして試料からホウ素およびケイ素を除去する方法による透過率比法を適用してみた.
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