自動融点測定器による熱分析 : 有機化合物の熱力学的特性の自記測定法とその応用(第3報)
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概要
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従来,熱分析はほとんど毛細管法やKofler.の熱板法で行なわれ,そのデータは湿潤溶融法(Rheinboldt法)に基づいたものであった.<BR>さきにわれわれが開発した自動熱分析器を用いて,フェナセチン-アセトアニリド,カフェイン-テオフィリンなど,数種の二成分系について熱分析を行ない,得られた結果から平衡図を作成し,従来の測定法による平衡図と比較検討してみた.本装置を用いた測定の利点は試料自体の温度変化をサーミスタで正確に捕えて記録できるから,得られた温度-時間の融解曲線から容易に共融点や融点が求められることである.したがって従来,判定に明確さを欠いていた湿潤点と融点の目測誤差がまったく除かれる.