シリカゲルによるメチルイソブチルケトン抽出相中の鉄(III)の除去
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概要
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メチルイソブチルケトン(MIBK)による塩化鉄(III)抽出相に水含有率の異なるシリカゲルを浸せきさせて,有機溶媒中の鉄を除去し,逆抽出に相当する効果を得た.薄層クロマトグラフ用シリカゲルを用い水含有率(i)42.09,(ii)38.52,(iii)24.46,(iv)3.34,(v)3.11%のものを調製し,これらの0.25〜3.0gをそれぞれ50m<I>l</I>のせん付遠心管にとり,これに塩化鉄(III)-MIBK抽出相(6<I>N</I>塩酸飽和,2.683μgFe/m<I>l</I>)10m<I>l</I>を入れ,振とう,遠心分離ののち,分離した上澄液の鉄濃度を光電光度法によって求めた.別にシリカゲルに接触後,MIBK相の体積が変化することを知ったので,その変化量を求め,この両者から鉄の除去率を求めた.その結果,シリカゲルの水含有率の大きいほど鉄の除去率は大きく,これはシリカゲルの細孔中に含まれる水により鉄の逆抽出が行なわれるによるものと思われる.
- 社団法人 日本分析化学会の論文
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