有機微量定量分析最近の進歩
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概要
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昭和43年8月28日,Connecticut大学教授J.A.Kuck博士の来日を機に,大阪科学技術センターにおいて日本分析化学会近畿支部,有機微量分析研究懇談会共催で"Recent Progress in Quantitative Organic Microamlysis"と題する講演会を開いた.はじめに京都大学三井哲夫教授から同博士の紹介があり,それを引用すると,同博士はCornell大学で1932年学位を得,そののち市立New York大学に移られた.1936年には同大学ではじめて微量分析の実習コースを取り入れられ,のちには同大学化学科のAssociate Proffessorに進まれている.大学の経歴と並行して同博士は20年間American Cyanamid社のStamford研究所で微量化学部門のコンサルタントをつとめられている.<BR>最近の同博士の研究では赤外分析計を応用する微量および超微量有機元素分析装置の開発が目だっている.またすばらしいデスクワークとしてはソ連,チェコスロバキアその他東欧諸国のロシア語文献の英訳があり,すでに4巻が完成ししている.1昨年現在のConnecticut大学Stamford分校の教授に転出されてより,分析化学,物理化学のほかに一般化学,有機化学の講義を持ち,その博識とともに多忙な日常を送っておられる.<BR>本稿は当日の講演内容を要約して本誌のために寄稿されたものである.詳しい説明が省いてあるので理解しにくい点もあるが,表,図で補足していただきたいとのことである.