電位差法によるカルセインの酸解離定数の測定
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概要
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市販カルセインを再結晶または再沈殿して精製したものについて,電位差法により酸解離定数(p<I>K</I><SUB>a</SUB>)を測定した.30%メタノール水溶液中での滴定曲線から,カルボキシル基およびフェノール基のそれぞれ2個のプロトンがほぼ同時に解離していることがわかった.そこでそれらおよびアミノ基のp<I>K</I><SUB>a</SUB>を Speakman<SUP>5)</SUP>の式を利用して算出した.その結果はカルボキシル基,フェノール基およびアミノ基につき,それぞれ2.1と2.9,4.1と5.4および10.1と12.0が得られた.この6個のp<I>K</I><SUB>a</SUB>の結果から,カルセインの構造はメチルイミノジ酢酸がフルオレセインの4,5位,2,5位あるいは2,7位に2置換した化合物であろうと推定される.
- 社団法人 日本分析化学会の論文
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