ユーロピウム(III)-テノイルトリフルオルアセトン錯体の不活性溶媒およびエーテル溶媒への抽出
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
ユーロピウム(III)のテノイルトリフルオルアセトン(TTA;HA)キレートの不活性溶媒およびエーテル溶媒への抽出を調べた.不活性溶媒にはユーロピウムはEuA<SUB>3</SUB>の形で抽出され,エーテル溶媒ではさらに溶媒の付加を受けEuA<SUB>3</SUB>・<I>m</I>S(<I>m</I>=1,2;Sはエーテルを示す)を生成し協同効果が起こる.水相の条件を一定にして,種々の溶媒でのユーロピウムの分配比(<I>D</I><SUB>Eu</SUB>)を求め,TTAの分配係数(<I>P</I><SUB>HA</SUB>)との相関性を調べた.不活性溶媒系では,log<I>D</I><SUB>Eu</SUB>(pA=5.50)=2.9log <I>P</I><SUB>HA</SUB>-5.82,エーテル溶媒については,log <I>D</I><SUB>Eu</SUB>(pA-5.50)=3.3log <I>P</I><SUB>HA</SUB>-3.48の関係が認められた.不活性溶媒系での抽出定数<I>K</I><SUB>ex</SUB>は溶媒の種類に無関係に一定になることが確かめられ,log <I>K</I><SUB>ex</SUB>=-8.14±0.23が得られた.スカンジウムおよびウラニルのTTAキレートの分配比とも比較し,分配の規則性について検討した.
- 社団法人 日本分析化学会の論文
著者
関連論文
- ホスホン酸エステル含浸型液体膜によるウラン(VI)の輸送(表面・界面・薄膜と分析化学)
- 放射能高汚染水からのゼオライトによるセシウムとストロンチウムの除去
- L型ゼオライトの加熱変化およびセシウムとストロンチウムのイオン交換特性
- ゼオライトカラムにおけるウランの破過特性
- 減圧蒸留濃縮法による淡水試料中の放射性核種の濃縮
- トリ-n-オクチルアミン担持多孔質樹脂によるテクネチウムの捕集
- LIX63担持ポリウレタンフォームによるウランの捕集
- LIX63担持多孔質樹脂による低濃度ウランの回収
- L型ゼオライトによる放射性核種の分離
- たまる放射性廃棄物
- 水熱条件下におけるポルサイトの安定性およびセシウムの浸出性
- リン酸ジ(2-エチルヘキシル)-1-オクタノール含浸型液体膜によるウランの輸送
- 乳化型液体膜へのウランの抽出と脱乳化による回収
- 高レベル放射性廃液の脱硝ならびにCs, Srの分離におけるフッ素イオンの影響
- ユーロピウム(III)-テノイルトリフルオルアセトン錯体の不活性溶媒およびエーテル溶媒への抽出
- 螢光X線分析法およびICP発光分析法によるバストネサイト中の希土類元素の定量
- アメリシウムのTTA, オキシンおよびクペロンキレートのホスフィンオキシドとの協同効果抽出
- 長鎖8-キノリノール液体膜によるウラン(VI)の濃縮(超微量分析のための前処理と予備濃縮)
- TTAおよびスカンジウムキレートのエーテル : 不活性混合溶媒への分配