ジエチルジチオカルバミン酸錯塩の酸およびアルカリによる逆抽出
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概要
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ジエチルジチオカルバミン酸錯塩について,抽出後の選択性を高める方法として,酸およびアルカリによる逆抽出を検討した.<BR>20元素のジエチルジチオカルバミン酸錯塩をクロロホルムで抽出したのち,有機相を0.5〜4<I>N</I>硝酸,1〜6<I>N</I>塩酸および0.5〜5<I>N</I>水酸化ナトリウム溶液で逆抽出し,このときの各成分の挙動を調べた.各成分の逆抽出率は,吸光度を直接測定するか,銅置換法およびビスマス置換法によるか,有機相を蒸発したのち定量するなどしてそれぞれ有機相中の残存量として求めた.<BR>逆抽出されない元素には,硝酸逆抽出の場合は,コバルト(4<I>N</I>),水銀およびインジウム(0.5<I>N</I>)が,塩酸の場合は,コバルト,銅,ニッケル(6<I>N</I>),鉄(3<I>N</I>),水銀,インジウム,鉛(2<I>N</I>)が,水酸化ナトリウム溶液の場合は,銀,コバルト,銅,水銀,ニッケル(5<I>N</I>)およびテルル(1<I>N</I>)などがあった.<BR>鉄カルバメートは塩酸逆抽出により吸収の変化が起こり,色が暗かっ色から緑色に変わった.
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