シリカゲルカラムによるトリブチルリン酸中の鉄(III)と金の分離
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概要
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塩酸-トリブチルリン酸(TBP)抽出系において,鉄(III)と金の分配比が平衡水相の塩酸の濃度に支配されることを利用し,鉄(III)と金を含むTBP抽出相をシリカゲルのカラムに流し,ついでTBPを流下させることによって双方を分離した.シリカゲルは,カラムクロマトグラフ用のものを含水率53.8,43.9,4.9%に調製し,その89をカラムに詰め,ついで塩化鉄(III)と塩化金酸(または放射性塩化金酸)との混合TBP溶液(6M塩酸で平衡ずみ,5.03μgFe/m<I>l</I>,5.17μgAu/m<I>l</I>または4.81μgAu/m<I>l</I>)の1m<I>l</I>をカラムの上においてから,TBP(1<I>M</I>塩酸で平衡ずみ)を流す.流出液中の鉄(III)はチオシアン法による比色,また金はローダミン法による比色あるいはγ線測定によって定量した.その結果,いずれの場合も1<I>M</I>塩酸で予備平衡したTBPを流せば,鉄は完全にシリカゲルにとどまり,金は第1フラクションに流出し,両者を完全に分離できた.
- 社団法人 日本分析化学会の論文
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