基底細胞癌に対するdouble bladed scalpelを用いたmicrographic surgeryの経験
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概要
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鼻部の基底細胞癌に対して,Mohs micrographic surgeryの手法を術中迅速病理診断に取り入れ,その際,二枚のメス刃を平行に固定したdouble−bladed scalpelを使用し,確実かつ効率的に治療し得た症例を経験した。59歳男性。約5年前に出現した左鼻翼から鼻尖部にかけての3cm大の境界不明瞭な萎縮性陥凹を伴う病変に対して,術中に凍結切片にて病理組織学的な腫瘍の浸潤範囲を確認しつつ切除を行った。計2回の追加切除にて組織学的な陰性を確認し,耳介軟骨移植と皮弁による即時再建を行った。 本邦でも,従来の迅速病理診断にMohs micrographic surgeryの手法を加えることが,腫瘍の境界が不明瞭な症例に対しての確実性が高い治療法のひとつになると考えられた。その際,double−bladed scalpelを用いることは,手技自体も簡便となる工夫と考えられた。
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