雪に關する豫報の研究 (第1・2報)
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概要
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i) 雪になるか雨になるかの予報手段として輪島11,000〜850mb, 850〜700mbまとめ thickllessを用いそれより18時間位までの短期予報に使用した時の結果を示した。<BR>ii) 北陸各地に初雪 (即ち雪となる上限値) をもたらす時の気温及びその幅をチタ, ハロフスク輪島日本海側各ゾンデ観測地等について吟味した。<BR>iii) 降雪継続期間と寒気の大いさとの関係を示し寒気の幅即ち降雪継続期間の予報法を述べた。<BR>今迄述べてきたことを要約すれば家のようになる。<BR>i) 雪の降り方の類似地区を定めた<BR>ii) 降雪量晧級を定めた。 (予報区全般に降つた量を対象として) iii) 降雪量を問題にする時に重妻な因子は安定度と流量であり, これはthickness偏差と風速を考えればよく或る程度の量的予報が可能である。高層沓料の入らない場合は地上の気温気圧場を考慮してかなりの予報を出し得る。<BR>iv) Isallobarの見地から地域的な予報を出し得る。<BR>今後の問題として考えなければならぬのは小予報区更に進んで地点別の予報についてである。 (北沢氏は風の垂直分布から吸上作用効果を論ぜられ, 地点別の予報の可能性を述べて居られる。) 今迄は現業面を対象にして実際の予報作業に使えることを第一目的としてSynopticな方法で進んできたが, 不可解な点も色々あるのでこれには理論的証明を加える必要がある。これはミクロな予報の可能性と並んで第3報以下で追及して行きたい。第1・2報を終るにあたり資料を戴いた鉄道保線関係の方々に厚く御礼を申し上げると共に, 終始御援助下された石原予報課長並びに予報調査係諸氏に深い熱謝の意を表する次第である。