光検出雪量計の考案とその実験報告
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
水力発電計画において融雪期における貯水池への流入量を予測するため, 従来コバルト60を用いた雪量計を使用していたが, この方式は, 放射性物質を取扱うためその貯蔵管理などに厳重な規制を必要としている.このため当社ではコバルト60を用いない方法として, 積雪検出部分に光検出方式を考案し, 昭和48年以降十和田湖周辺において試験を行い, 実用化の見通しがついたので, 今後この方式を採用する事とした.<BR>今回開発した方式は, 透明アクリルパイプに硫化カドミウム光導電セルを組み込み, 積雪の有無による明暗を利用して積雪深を計測する方式である.従って雪の比重により積雪相当水深に換算する必要がある事や, 積雪の形状等による誤差が若干生ずるが, 放射線取扱いに関する問題が一切解消し, 装置が簡易で信頼性が高く, 維持管理や保守を殆んど必要としない利点がある.<BR>尚, 本方式は各種の雪量ロボットにも適用する事が可能である.
- 社団法人 日本雪氷学会の論文