臨床的疾患単位としての遅発性内リンパ水腫について
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概要
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遅発性内リンパ水腫はメニエール病と区別されなければならない疾患である.本症は典型的には, 長年月に亘り一側高度内耳性難聴が持続した患者に発症する.この病的状態についての初期の臨床報告は, 亀井ら, WolfsonらおよびNadolらによりなされた.Schknechtは本症を定義し, その病態を古い内耳障害によって二次的に惹起される進行性内リンパ水腫と考察し, さらに本症を同側型と対側型に分類した.最近の研究によれば, 一耳の高度難聴の発現から本症発症までの期間は1〜74年に亘る.難聴の原因としては若年性一側聾が過半を占め, そのほかでは内耳炎 (ウィルス性, 細菌性) や内耳外傷 (物理的, 音響的) が多い.本症の発症頻度は同側型が対側型より大きく, 発症年齢は対側型が同側型より高い.両型とも薬物療法がしばしば有効で, めまい発作は発症後5年以内に65%の症例で消失する.難治例では同側型に対しては聾耳の内耳破壊術や前庭神経切断術が有効であるが, 対側型に対してはよい手術的治療法がない.
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