慢性肝疾患における高アシアロ糖蛋白血症の成因およびその臨床的意義-生検肝組織を用いたアシアロ糖蛋白質受容体の検索-
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概要
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微量の肝組織からアシアロ糖蛋白質リセプター(ASGP-R)を可溶化抽出,定量する方法を確立し,慢性肝疾患患者から肝生検によって得た肝組織のASGP-Rを測定した.<BR>慢性肝炎活動性と肝硬変患者のASGP-R量は正常の52%, 27%にそれぞれ減少し,肝細胞癌癌部においては11例中8例では検出されなかった.一方,慢性肝疾患患者の血清アシアロ糖蛋白質(ASGP)量は疾患の進展とともに増加し,特に肝細胞癌患者では著しく増加しており,ASGP量とASGP-R量の間に有意な負の相関が成立した.この結果から血清ASGP量は肝細胞膜ASGP-R量をよく反映し,ASGP-R量の減少が慢性肝疾患時の高ASGP血症の成因の一つであることを生検肝組織についても証明した.<BR>血清ASGP量は一般肝機能検査のうちとくに肝予備能の指標となる検査と有意の相関が認められた.慢性肝疾患における血清ASGP量の測定は,肝疾患の進展度や肝予備能を評価するうえで有用な検査法であると考えられた.
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