内視鏡的硬化療法後の食道静脈瘤再発に影響する因子 : Coxの比例ハザードモデルを用いた解析
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概要
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食道静脈瘤に対して内視鏡的硬化療法を施行し,静脈瘤の完全消失が得られた121例について,硬化療法後の食道静脈瘤再発に影響する因子をCoxの比例ハザードモデルを用いて解析した.5% ethanolamine oleateの注入量(p=0.0071)が静脈瘤の再発に最も強く影響する因子であり,他にchild分類(p=0.0093),食道静脈瘤以外の側副血行路の有無(p=0.0131)の2因子も静脈瘤の再発に独立して影響する有意の因子であった.これらの成績より,硬化療法後の食道静脈瘤再発には使用した5% ethanolamine oleateの注入量,肝硬変の重症度,食道静脈瘤を形成する門脈系の血行動態,門脈圧亢進症の程度の4要素が影響することが示唆された.Coxの比例ハザードモデルを用いて,硬化療法後の静脈瘤再発を推定する指標となるProg-nostic indexを算出した.このindexは治療後の経過観察に際して有用な情報となるものと思われた.
著者
-
鳥谷 裕
福岡大学第1外科
-
白井 善太郎
福岡大学第一外科
-
多胡 卓治
福岡大学第一外科
-
司城 博志
福岡大学第1内科
-
中岡 幸一
福岡大学第1内科
-
小山 洋一
福岡大学第1内科
-
古川 浩
福岡大学第1内科
-
久原 克彦
福岡大学第1内科
-
徳光 秀出夫
福岡大学第1内科
-
多胡 卓治
福岡大学第1外科
-
白井 善太郎
福岡大学第1外科
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