脂肪肝のCT診断 : 肝組織中総脂質値とCT number
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概要
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最近一年間に当科に入院し,CTスキャンと肝生検を同時に施行しえた各種びまん性肝疾患53例を対象にCT number (CTN)について検討した.断層装置はDelta-Scan 50FS型で,CTNはHounsfield unit (H)を用いた.正常対照(N)群66.6±2.6H>慢性肝炎(CH)群63.3±6.0H>肝硬変(LC)群61.8±7.0H>脂肪浸潤(FI)群44.4±10.6Hなる関係がえられた.FI群は別として,N群,CH群,LC群の間には統計上有意差を証明できなかった.しかし,N群は全例60H以上に位置し,CH群,LC群も全例50H以上に位置するので,60H以下では慢性肝疾患,或いは脂肪浸潤が疑われ,50H以下では脂肪浸潤が強く示唆きれた.次に,リン酸・ワニリン試薬を用いて生化学的に肝組織中総脂質値を定量できた11例について,CTNとの相関をみたところ,r=-0.89; p<0.001と良好な負の相関がえられた.脂肪肝の診断基準を総脂質値10%以上とすると,回帰式より,CTN<48Hを診断基準とすることができた.
- 社団法人 日本肝臓学会の論文
著者
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矢島 義昭
東北大学第三内科
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山田 健嗣
東北大学抗研放射線科
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大槻 昌夫
東北大学第3内科
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石井 元康
東北大学第三内科
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伊藤 正敏
東北大学抗研放射線
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後藤 由夫
東北大学第3内科
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成井 貴
東北大学第3内科
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阿部 隆三
東北大学第3内科
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遠藤 敏
東北大学抗酸菌病研究所放射線医学部門
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矢島 義昭
東北大学第3内科
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伊藤 正敏
東北大学抗酸菌病研究所放射線医学部門
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石井 元康
東北大学第3内科
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山田 健嗣
東北大学抗酸菌病研究所放射線医学部門
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