16, 16-dimethyl prostaglandin E<SUB>2</SUB>の肝線維化抑制効果とその機序
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概要
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慢性四塩化炭素(CCl<SUB>4</SUB>)投与によるラット肝線維症モデルに対する16, 16-dimethyl prostaglandin E<SUB>2</SUB> (dmPGE<SUB>2</SUB>)の投与効果ならびに<I>in vitro</I>における線維芽細胞のプロコラーゲン遺伝子発現に対するdmPGE<SUB>2</SUB>添加の影響について検討した.CCl<SUB>4</SUB>投与開始4週後よりdmPGE<SUB>2</SUB>を1μg/kg(低濃度群),100μg/kg(高濃度群)毎日2回皮下注射し非投与群と比較検討した.生化学的にはGOT, GPTは3群間に差を認めなかったが,アルブミン値は16週で非投与群と低濃度群が1.6g/dlに対して高濃度群は2.2g/dlと有意に高値であった(p<0.05).組織学的には,脂肪変性は8週で,線維化は8, 12, 16週の各時期で高濃度群において有意に軽度であった(p<0.01).線維芽細胞に対する影響を<I>in vitro</I>で検討したところ,dmPGE<SUB>2</SUB>はプロコラーゲン遺伝子の発現を直接的に抑制した.以上より,dmPGE<SUB>2</SUB>はこれまで報告された肝細胞保護作用に加えて肝線維化を直接的に抑制し得る可能性が示唆された.
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