再発時に出現した門脈腫瘍栓 (Vp3) と巨大な孤立性リンパ節転移を同時切除した肝細胞癌の1例
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概要
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症例は83歳, 女性. C型慢性肝炎の経過中, 1994年4月, 肝S4領域に径20mmの肝細胞癌を認め, 肝動注療法 (transcatheter arterial infusion, TAI) および経皮的エタノール注入療法 (percutaneous ethanol injection therapy, PEIT) を施行した. その後, 再発に対して肝動脈塞栓療法 (transcatheter arterial embolization, TAE) を繰り返していたが, 1997年4月, 門脈左一次分枝に腫瘍塞栓が出現し, 1998年1月には肝門部にリンパ節転移を認めた. リンパ節転移が急速に増大したため, 摘出術を施行した. 摘出リンパ節は最大径94mmで, 下胆管リンパ節 (No. 12b<SUB>2</SUB>) と考えられた. また高齢者であるが, 肝予備能が良好で右葉内に肝内転移はなく, 肝左葉切除術を同時に施行した. 組織学的所見ではともに中分化型肝細胞癌であった. 術後1年, 無再発で経過しており, 示唆に富む症例と考えられるため, 本邦報告例を加え報告した.
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