肝炎ウイルスマーカー陰性, 肝硬変非併存巨大肝細胞癌と大腸癌, 胃癌の同時性3重複癌の1例 : 癌関連遺伝子に関する免疫組織化学的検討を含めて
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
症例は80歳の男性. 糖尿病にて外来通院中, 腹部超音波検査にて肝に腫瘤性病変が認められ, 入院となった. 肝炎ウイルスマーカーはB型, C型, G型肝炎ウイルス, いずれも陰性で, アルコール性肝炎, 自己免疫性肝炎なども否定的であり, 慢性肝疾患も認めなかった. CEAの上昇がみられたため, 消化管を検索したところ大腸癌, 胃癌が認められた. 転移性肝癌との鑑別のため施行した肝生検では中分化型肝細胞癌であった. rasp 21, c-myc, p-53の発現につき行った免疫組織化学的染色では肝と大腸におけるrasp 21と大腸におけるp-53で発現異常を認めた. 非腫瘍部の肝組織は慢性肝疾患合併はなく病因不明の肝細胞癌で, かつ同時性の3重複癌であることより, 発癌機序を考える上で非常に示唆に富む症例と思われ報告した.
論文 | ランダム
- 無意味なものと不気味なもの(第2回)隠蔽された顔
- 無意味なものと不気味なもの(第1回)受話器を握る怪物
- 人はなぜ文学を求めるのか (特集 文学のなかの危機)
- 石鹸膜応力測定法についての一考察
- ふたつの経験 (臨床現場に学ぶ叱り方) -- (精神科の現場から)