比増殖速度をもとにした流加培養系の最適化とその実現
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概要
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一般にプロセスの最適化はモデリング, 最適計算とその実現という3つの段階を経て行われるが, 各ステップに含まれる誤差や, 困難性を調和させた方法を採るのが望ましい.本論文では, この調和のとれた一つの方法を提案する.すなわち, 流加培養系の最適化を念頭において, 比増殖速度による生産物比生成速度の表現と流加培養系のモデリング, 最大生産のための比増殖速度の最適パターンの最大原理による求解, また更に, この最適パターン・トラッキングのための拡張カルマンフィルターによる比増殖速度の推定とフィードフォワード/フィードバック制御の1つと考えられるPFシステムによる比増殖速度の制御等の体系的アプローチを提案する.また, この方法論による具体例として, 菌体外生産であるヒスチジンの最大生産及び菌体内生産であるグルタチオン最大生産を取り上げ, 本方法論の有効性および残された課題について示した.
著者
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清水 浩
大阪大学工学研究所
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塩谷 捨明
大阪大学工学部
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菅 健一
大阪大学工学部 応用生物工学科
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Chim-anage Patoomporn
大阪大学工学部 醗酵工学科
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清水 浩
大阪大学工学部 醗酵工学科
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