電気限外濾過型バイオリアクターの特性
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概要
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タンパク質溶液を限外濾過によって分離・濃縮を行うような場合, タンパク質は膜面上に堆積しゲル状になり, 非常に大きな濾過抵抗を示す.電気限外濾過は, 電場を印加することにより荷電粒子や溶質が膜面に堆積するのを防止する方法である.<BR>本論文は, グルコアミラーゼによる澱粉の連続的加水分解を反応例として, 電気限外濾過型バイオリアクターの酵素活性と濾過流束に及ぼす電場の影響について実験的に検討を行った。<BR>電場による酵素活性の低下の原因は電解浮上分離と電気的な失活であり, それぞれ, 電気量と電気エネルギーの関数であることが明らかとなった.緩衝液を用いない場合は, 電場印加によっての電流値が小さく, 酵素活性はわずかに減少するものの, 濾過流束はかなり増大した.その結果, 電気限外濾過型バイオリアクターは, 実験条件によっては大変有効な方法であることがわかった.
- 社団法人 化学工学会の論文
著者
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箱田 優
群馬大学工学部生物化学工学科
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箱田 優
群馬大学工学部 生物化学工学科
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中村 厚三
東京大学大学院農学生命学研究科
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千葉 常則
三井金属鉱業 (株)
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中村 厚三
群馬大学工学部 生物化学工学科
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