ラテックス凝固粒子の成長機構の解析
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概要
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ABS系高分子ラテックスからCaCl<SUB>2</SUB>, HCl水溶液を凝固剤として用いて密充填の球状凝固粒子を得るシード凝集法について, 粒子内の凝固剤拡散が速度を支配する成長過程の解析を行った.凝固剤は凝固反応により消費され, ラテックス中へ拡散せず粒子内に留まることを明らかにし, 種粒子 (コア) 表面濃度と粒子表面濃度の差が推進力である粒子内の凝固剤の拡散移動速度が粒子の成長速度を支配する成長モデルを作成した.<BR>このモデルに基づいて擬定常状態を仮定した成長速度の近似式を導き, ルンゲ・クッタ解法により数値計算を行った.数値計算の結果が凝集実験で得た粒子の成長量と極めてよく一致したことから, 粒子の成長モデルが妥当と判断でき, 粒子成長過程が定量的に解析可能となった.
- 社団法人 化学工学会の論文
著者
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安井 英夫
鐘淵化学工業(株)
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森川 久
鐘淵化学工業(株)生産技術研究所
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岡田 渉
鐘淵化学工業(株)高砂工業所生産技術部
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森川 久
鐘淵化学工業 (株) 生産技術研究所
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岡田 渉
鐘淵化学工業 (株) 生産技術研究所
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