液体空気精留系の高負荷域におけるマーフリ気相点効率の測定と推算法
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概要
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コンパクトな液体空気精留塔上塔を合理的に設計し, 最適サイドカット段を決定するためには, まず高負荷域での点効率に関する知見が必要である.<BR>本研究では塔径0.1m, 段数4段の小規模液体空気精留試験設備を試作し, 多孔板構造因子として出口堰高と開孔比, 操作因子として上塔圧力, 全還流下でN<SUB>2</SUB>-O<SUB>2</SUB>系とAr-O<SUB>2</SUB>系について高負荷域で精留試験を行った.本実験では各段の気相濃度を測定してマーフリ気相段効率を算出した.段上液流路長さが短く, 高負荷流動のため完全混合と見なすことができるとして, 段効率は実用上点効率に等しいと仮定した.<BR>一方推算では二重境膜説を仮定した既往の研究について次のように修正して推算精度を向上した.開孔比をN<SUB>G</SUB>中の実験定数と関連づけ, また圧力損失の研究で得られた段上液ホールドアップを段上気液接触時間算出に必要な液ホールドアップとして用いた点効率推算法を提案した.本法による推算値はN<SUB>2</SUB>-O<SUB>2</SUB>系で絶対誤差1.8%以内, Ar-O<SUB>2</SUB>系で2.5%以内の精度であった.
- 社団法人 化学工学会の論文
著者
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立花 宏
東京都立大学工学部
-
広瀬 泰雄
東京都立大学工学部
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船田 一郎
(株) 神戸製鋼所化学研究所
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浅原 一彦
(株) 神戸製鋼所 化学技術センター
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浅原 一彦
(株) 神戸製鋼所 化学技術センタ
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