ヨウ素蒸気の吸収における液境膜内濃度分布の測定
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概要
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空気中に混入したヨウ素蒸気の非定常吸収における液境膜内の吸光度分布の経時的変化を位置走査分光光度計を用いて測定した.<BR>HClO<SUB>4</SUB>水溶液を吸収液に用いた場合には, 異なる波長で測定した吸光度分布は互いに比例しており, 液相中に存在するヨウ素化学種は分子状ヨウ素I<SUB>2</SUB>のみであり, I<SUB>2</SUB>が液相に物理的に溶解して拡散することが確認された.一方, NaOH-H<SUB>3</SUB>BO<SUB>3</SUB>混合水溶液が吸収液の場合には, 吸光度分布は波長ごとに異なる形状を示し, 液相に溶解した分子状ヨウ素の反応によって, 液相中に種々のヨウ素化学種が存在することが明らかにされた.さらに, 瞬間反応を伴う吸収と非瞬間反応を伴う吸収との相違も明確に識別できた.<BR>吸光度分布から算出した濃度分布を解析して, ヨウ素蒸気の吸収機構を明らかにした.
- 社団法人 化学工学会の論文
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