GAS-HYDRATEを利用した気体の海底貯蔵法
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概要
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近年, 地球温暖化やオゾン層破壊など従来の公害問題よりはるかに大規模な環境問題の深刻化が指摘され, この問題に対する国際協力的な対策が急速な展開を見せている.なかでも地球温暖化の主要因であるCO<SUB>2</SUB>問題は人類の継続的発展と地球環境保全との両立を計るうえで決して避けて通れない課題である.すでにこの課題に関して国際的な技術研究協力体制が計画されているが, 地球環境を守るための息の長い取り組みを始めなければならない段階にきている.<BR>本論文では.CO<SUB>2</SUB>等の海洋投棄に伴う対流や拡散による海洋汚染を最小限に抑え得る, 廃棄ガスもしくは有用ガスの新しい海底貯蔵法を提示する.本方法では, 貯蔵気体を高圧下でパイプ輸送して盆地型の地形を持つ海底の最深部に貯蔵する.適切な水深下では, 海水とそれより密度の高い圧縮ガスとの接触面で微小なgas-hydrate粒子が生成され, それらが凝集して固体壁状のhydrate層が形成される.このような三層構造は, 貯蔵ガス分子の海洋中への拡散を抑制する効果があり, さらにCO<SUB>2</SUB>のみならずSO<SUB>X</SUB>, NO<SUB>X</SUB>やフロンガスあるいは天然ガスをも海底に貯蔵できる点で, Steinbergらによって提案されている海洋投棄法に比べて著しく有効である.
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