水蒸気爆砕によるアカマツ樹皮の直接液化反応
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概要
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樹皮から重油状燃料を製造することを目的として, 水蒸気爆砕によるアカマツ樹皮の直接液化を試みた.オートクレーブを用いて直接液化を行った結果, オイル収率は23%と低かった.これは, 生成した油状物質が冷却過程で縮重合するためと考えられる.一方, 水蒸気爆砕 (300℃, 10MPa) により直接液化を行った結果, オイル収率は33%に向上した.これは, 爆砕の瞬時の減圧, 冷却の効果により, 縮重合反応が抑制されたためと考えられる.また, 得られたオイルの発熱量は約30MJ/kgであり, オートクレーブ実験より得られた値と同程度であった.<BR>さらに, 水蒸気爆砕の操作条件の検討を行った結果, オートクレーブ法では不可欠であった触媒は不要であること, 保持時間は5〜10分が最適であること, 反応温度については300℃までは温度とともにオイル収率が増加することが明らかとなった.
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