短鎖および中鎖脂肪酸トリグリセリドを与えたコレステロール負荷ラットの脂質組成
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概要
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炭素鎖長2〜12の偶数飽和脂肪酸を単一に含むTGを合成し, これを唯一の脂肪源として摂取させたChol. 負荷ラットの血漿, 肝臓および脂肪組織の脂質組成の変動をサフラワー油を比較として調べた。<BR>1) ラットの体重増加率はC<SUB>18: 2</SUB>群に比べC<SUB>4</SUB>, C<SUB>8</SUB>およびC<SUB>10</SUB>群で若干低下したが, 他の実験群はいずれもC<SUB>18: 2</SUB>群とほぼ等しい体重増加率を示した。<BR>2) FERは実験群間で差はみられなかったが, いずれもC<SUB>18: 2</SUB>群よりは低下した。<BR>3) 血漿TCおよびFC値はC<SUB>6</SUB>群が特異的に高い値を示したが, 他の実験群はいずれもほぼ等しい値を示した。<BR>4) C<SUB>4</SUB>群が著しく高いHDL-Chol. 値を示し, 他の実験群はC<SUB>12</SUB>群とほぼ等しい値であった。<BR>5) 血漿PL値はいずれの実験群もほぼ等しい値を示したが, C<SUB>6</SUB>およびC<SUB>8</SUB>群は高い値を示し, とくにC<SUB>6</SUB>群で著しく高まった。<BR>6) 血漿TG値はC<SUB>6</SUB>群で特異的に高かったが, 他の実験群はほぼ等しい値であった。<BR>7) 肝臓の総脂質量およびChol. 量はChol. 負荷により高まった。C<SUB>8</SUB>群はとくにChol. 量を増すが, C<SUB>6</SUB>〜C<SUB>12</SUB>群はほぼ等しい総脂質量およびChol. 量であった。C<SUB>2</SUB>およびC<SUB>4</SUB>群は総脂質量を, C<SUB>4</SUB>群はChol. 量を低下させた。<BR>8) 肝臓および後腹壁脂肪の脂肪酸組成はC<SUB>18: 2</SUB>群に比べ, いずれの実験群でもモノエン酸やトリエン酸などの脂肪酸が多く, ジエン酸が少ないというEFA欠の組成を示した。
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