誘導結合プラズマ発光分光分析法による日常食中の15無機元素量
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概要
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1) 日常食からの元素1日摂取量を求めるため, ICP-AESを用い多元素同時分析の有効性について検討した。<BR>2) 1960年代に札幌と京都で, 1980年代に水戸で陰膳法にて採取した試料を灰化し塩酸溶液にした。まず, ナトリウム, カリウム, カルシウム, マグネシウム, リンの主成分を測定後, これらの元素を標準溶液に同一濃度水準で添加した。他の10元素はMatrix matchingによりバックグラウンド, および物理干渉を除いて測定した。<BR>3) 水戸の9食分合併試料のマトリックスは, 京都, 札幌の30食合併試料のマトリックスとほぼ一致し, 同一条件で測定できた。<BR>4) 成人男子1日当たりの摂取量は, ナトリウム4.7g, カリウム2.0g, リン1.1g, カルシウム0.58g, マグネシウム0.21g, 鉄12mg, 亜鉛7.7mg, アルミニウム4.7mg, マンガン4.0mg, ストロンチウム2.3mg, 銅1.3mg, バリウム0.45mg, ニッケル0.22mg, モリブデン0.18mg, イットリウム4μg, であった。<BR>5) ICRPの標準人の摂取量と比較すると, ナトリウム, マンガン, ストロンチウムに若干高い傾向があるが全体的に低く, とくに, カルシウム, ニッケル, モリブデン, 銅摂取量は約2分の1であった。
- 社団法人 日本栄養・食糧学会の論文
著者
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田中 義一郎
放射線医学総合研究所環境汚染研究部
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白石 久二雄
放射線医学総合研究所
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白石 久二雄
放射線医学総合研究所環境放射生態学研究部
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河村 日佐男
放射線医学総合研究所環境放射生態学研究部
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河村 日佐男
放射線医学総合研究所人間環境研究部
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大内 昌子
放射線医学総合研究所環境放射生態学研究部
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田中 義一郎
放射線医学総合研究所環境放射生態学研究部
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河村 日佐男
放射線医学総合研究所
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