地盤凝固剤による地下水汚染解析
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概要
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近年, 有機溶剤などによる地下水汚濁が全国的に広がりつつあり, 大きな社会問題となっている。そこで, 本研究では水ガラス系薬液を主とする地盤凝固剤を用いた下水道工事現場の周辺の地下水汚濁調査を基に, その水質変動の特性について解析を試みた。解析データには観測データから周辺地域の水質特性量を差し引いた値を, 更に主成分分析によって再評価したものを用いた。その結果, 次の事柄が明らかとなった。<BR>各観測データは解析データをCluster分析することによって, 〈汚濁あり〉, 〈汚濁なし〉および〈その他〉のグループに非常に明確に分類することができた。ここで, 〈その他〉のデータは他の2グループの間にあり, 線状に分散しているのが認められた。<BR>一方, 主成分分析の結果より, 各主成分と観測項目とは次のように関係付けられると考えられる。即ち, 第1主成分は凝固剤の成分であるNa, SiO<SUP>2</SUP>およびM-アルカリ度による汚濁の程度を, 第2主成分は地下水中の総硬度を, また, 第3主成分はpHを表わすと考えられる。さらに, 凝固剤の影響は第1, 第3主成分の増大と第2主成分値の減少を引き起こすことがわかる。凝固剤注入時の短期間にはNa, SiO<SUP>2</SUP>, M-アルカリ度と総硬度とが同時に増大し, 〈その他〉のグループを形成している。なお, 〈影響あり〉のデータのみの解析では主成分軸を回転し, 明確化を計った結果, 第2主成分にpH, RpHが, 第3主成分に総硬度が対応する結果をえた。
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