4足歩行機械の踏み換え歩容に関する研究
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概要
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4足歩行機械が潜在的に有する高い移動性を発揮してゆくためには, 4足歩行機械の多彩で効率的な歩容生成法を明らかにしてゆくことが必要である.本研究は, 4足歩行機械が, 任意の4脚立位状態から, 任意の4脚立位状態に遷移する歩容を踏み換え歩容と定義し, そのうち特に重心が遷移前後で移動しないものを静止踏み換え歩容と呼びその生成原理を理論的に解析し, シミュレーションにより妥当性を検証する.このような踏み換え歩容は, 歩行機械が望みの立脚姿勢で静止し作業を行なう場合, またある歩容パターンから他の歩容パターンに遷移するとき等に不可欠のものである.<BR>検討の結果, 最大6回の踏み換え動作を行なえばどのような姿勢への静止踏み換え歩容も100%可能なこと, それ以下の回数の踏み換え動作については, 重心移動なしの4回の踏み換え動作で25%, 重心移動を含めると95%, 重心移動を含む5回の踏み換え動作では99%以上の静止踏み換え歩容の実現確率があることを示す.またそれらの最適な生成法も明確化する.この妥当性は計算機シミュレーションで確認するとともに, 筆者らがすでに試作した4足歩行機械モデルTITAN IIIの歩行実験により検証する.