性腺刺激ホルモン投与による成熟未経産ハタネズミ(<I>Microtus montebelli</I>)の過排卵誘起について
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概要
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成熟未経産の本邦産ハタネズミに,PMSG25,50,75および1001Uをそれぞれ投与し,次いで各々のPMSG量に対して高,低2用量のhCGを追注して排卵数を調べた.その結果は次の通りであった.<BR>1)PMSGを251U注射し,hCGを51Uまたは101U追注した場合の1個体当りの平均排卵数は,それぞれ5.4個または3.4個で,対照区の2.3個と大差がなかった.<BR>2)PMSGを501U注射し,hCGを101U追注した場合の平均排卵数は6.8個であったが,hCG201Uを追注すると12.5個に増加した.しかし他の試験区および対照区との間に有意差はなかった.<BR>3)PMSG751UとhCG151Uを併用投与した場合の平均排卵数は,12.4個であった.さらにhCGの追注量を301Uとした場合は本試験最多の14.0個で,PMSGを251U投与した区および対照区との間に危険率5%以下で有意差を認めた.<BR>4)PMSGを1001U注射し,hCGを201U追注した場合の平均排卵数は11.1個,hCG401Uの追注では11.0個で,いずれも減少傾向が認められた.<BR>5)本試験では,性腺刺激ホルモン投与による過排卵誘起を試みたが,個体によるばらつきが大きかった.排卵数の増加と個体差の減少が今後の重要課題と言える.
- 日本繁殖生物学会の論文
著者
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吉田 達行
日本獣医畜産大
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安達 三和
日本獣医畜産大学家畜管理育種学教室
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安達 三和
日本獣医畜産大
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田中 亮一
日本獣医畜産大
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對馬 宣道
日本獣医畜産大学家畜管理•育種学教室
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田中 亮一
日本獣医畜産大学家畜管理•育種学教室
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對馬 宣道
日本獣医畜産大学家畜管理•育種学教室
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吉田 達行
日本獣医畜産大学家畜管理•育種学教室
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