氷晶テンプレート法による細孔の階層構造を有するマイクロハニカム状モノリス体の作製
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概要
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ゾル-ゲル法を利用することで種々の機能を有する多孔質材料が得られるが,これら材料の機能はそのモルフォロジーを制御することでも向上させることが可能である。最近,我々は,ゾル-ゲル法で得られる材料の前駆体である湿潤ゲルを一方向に凍結することにより,マイクロハニカム状のモノリス体に成型できることを見出した。このプロセスでは,凍結時に湿潤ゲル内に発生し,凍結方向に成長する氷晶がテンプレートの役割をし,材料が成型される。氷晶の痕跡である流路のサイズはマイクロメーターオーダーであり,マクロ孔として機能する。これら流路を形成する壁の厚さは1 μm程度であり,その中にはナノ細孔が発達している。よって,これらのモノリス体は短いナノ細孔が直状マクロ孔に直結している特異な細孔の階層構造を有する。この特異な構造のために,これらのモノリス体は材料内の拡散距離が非常に短いにもかかわらず,流体通過時の圧力損失が小さい。開発したこの手法は種々の有機系,無機系の湿潤ゲルに適用可能であるため,特異な構造に加え,種々の機能を有するモノリス体の製造が可能である。また,適当な湿潤ゲルを実質的なバインダーとして利用することにより,微粒子をマイクロハニカム状モノリス体に成型する手段として利用することも可能である。
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