舌弁後方移動術による再建を行った舌根部腺様嚢胞癌症例
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
舌根を含む中咽頭癌の95%以上は扁平上皮癌であり,舌根に発生する腺様嚢胞癌はまれである。舌根部は,摘出時に嚥下障害や構音障害が生じうる部位である。今回われわれは,舌根部腺様嚢胞癌に対して舌弁後方移動術を用いて再建した症例を経験したので報告する。症例は72歳女性。舌の違和感の訴えがあり精査した。病理検査上は左舌根部の多形腺腫の診断となったが,画像上は悪性腫瘍も否定しきれず,悪性腫瘍の場合には,再建方法として舌弁後方移動術を念頭におき手術に臨んだ。術中迅速病理で腺様嚢胞癌の診断であり,追加切除のうえ舌弁後方移動術で再建を行った。術後の嚥下障害や構音障害は軽度であり,本術式は,QOLの維持に有用であった。
論文 | ランダム
- 胞状奇胎の治療指針 (産婦人科の新しい治療指針)
- 子宮頚癌術後外照射で典型的急性放射線膀胱炎をきたした1症例
- 絨毛癌の手術 (産婦人科に於ける診療前注意事項) -- (手術関係)
- 最近の癌薬物療法の実際
- 婦人科疾患での癌胎児抗原(carcinoembryonic antigen)の動態とその臨床的意義に関する考察