自動記録装置による方向感機能の研究
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概要
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方向感機能検査装置として,音像の両耳間時間差ならびに移動方向を被検者の押しボタン操作によって任意に変化させることができ,この軌跡を自動記録して音像の移動を鋸歯状波として描記できる機器を開発し,その臨床的有用性を検討した.音源として(1)500Hz B.N.断続音,(2)同じく連続音,(3)Voice Babbleの3種を用い,各年齢層の正常群,内耳性難聴群,中枢障害群の合計257例について検討し,つぎの結果を得た.1. 20歳代より50歳代までの正常青壮年者層の振幅の棄却限界値は(1)583μsec(2)468μsec(3)346μsecであり,この傾向は小児ならびに高齢者群についてもみられた.2. 小児ならびに高齢者群では振幅は拡大傾向を示すが,小児では7歳以上で確実に測定でき,高齢者群では小児よりもさらに振幅が拡大し,分散もきわめて大きい.3. 青壮年内耳性難聴群では,特に500Hz B.N.に対して正常者群の振幅の棄却限界に入る例が多かった.4. 中枢障害群では振幅の分布が高齢者群に類似するが,聴神経幹障害において,その陽性率が高く,典型的な一症例を提示した.5. 振幅成立に関与する因子ならびに臨床的有用性について考察した.
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