蝸牛血液循環に対する血管拡張剤の効果
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概要
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各種血管拡張剤が蝸牛血流, 蝸牛電位および血圧におよぼす影響を105匹のモルモットを用いて系統的に研究した. 蝸牛血流の変化は電気的インピーダンス脈波計で記録し, 同時に蝸牛電位, 全身血圧および心電図を記録した.交感神経β受容器刺激剤は蝸牛血流に僅かな増加しかおこさず, 大量を与えると蝸牛血流を減少した. α-アドレナリン効果遮断剤は蝸牛血流を増加させた. コリン作働性神経剤と抗コリンエステラーゼ剤は蝸牛血管を拡張するようであつたが, 同時におこる血圧低下のために蝸牛血流は増加するとは限らなかつた. 自律神経節遮断剤は蝸牛血流を減少させた.炭酸ガス, 亜硝酸アミル, パパベリン, ジピリダモール, 血清キニン類, ヒスタミン, ベーターヒスチンおよびハイドララジンは蝸牛血流を増加させた. ニコチン酸とニコチニル酒石酸は蝸牛血流に僅かな変化しかおこさなかつた.蝸牛電位は血管拡張剤によつては変化しなかつた.
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