肝転移に関するMatrix Metalloproteinase-2とMatrix Metalloproteinase-9の分泌能の研究 : ヌードマウス大腸癌自然肝転移モデルによる検討
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概要
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大腸癌肝転移におけるmatrix metalloproteinase-2, 9(MMP-2, 9)の役割の一端を明らかにする目的で実験的研究を行った.まずヒト大腸癌培養細胞株をヌードマウスの盲腸壁に移植し,自然肝転移モデルを作製した。これらを用いて腫瘍組織におけるMMP-2,9の分泌能をzymogramを用いて検出し,肝転移との関連性について検討を行った.結果は(1)ヌードマウス盲腸移植癌からの自然肝転移は57%であった.(2)培養細胞からのMMP-2分泌は認めたが,MMP-9の分泌は認あなかった.(3)実験モデル盲腸移植巣でのMMP-2, MMP-9の分泌はそれぞれ60%,25%であった.(4)肝転移巣でのMMP-2, MMP-9の分泌はそれぞれ78%,89%であった.(5)盲腸移植巣でのMMP-9の分泌は非肝転移群では認めず,肝転移群で42%に認めた。また肝転移巣におけるMMP-9の分泌は有意に高かった.以上より今回の研究ではMMP-2, MMP-9は環境によって産生能が変化し,しかも分泌能の結果から肝転移にかかわる重要な因子であると考えられた.
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