肛門側腸管皮下埋没法
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概要
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粘液瘻や2連銃式の人工肛門が必要とされる症例に対し,肛門側腸管を皮下に埋没し,口側腸管のみを単孔式ストーマとする肛門側腸管皮下埋没法を試みた.方法は,肛門側の腸管をペッツにて切離後,断端を漿膜筋層縫合にて閉鎖する.次に,肛門側腸管を開腹創の皮下へ挙上し,腹壁の筋膜と腸管の漿膜筋層縫合を全周に行い腸管を固定する.最後に,肛門側腸管皮下埋没部の皮膚の縫合を粗く行い,腸管断端部の情報を得やすいようにしておく.本法を難治性の潰瘍性大腸炎の1症例の第1期手術時と,腹膜炎を伴う大腸癌の2症例に対し施行した.術後3例ともに創感染などの合併症はなく,潰瘍性大腸炎症例では,肛門側腸管の炎症の増悪もなくステロイドの減量ができた.再手術を行った2例においても,肛門側腸管の検索も容易で,癒着も軽度であった.本法は,2連銃式ストーマや粘液瘻を回避できる,安全で有用な術式であると考えられた.
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