Blind Loopに発生した大腸癌の1例
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概要
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blind looPに癌が発生したとする報告は極めて少なく,本邦では本例を含めわずか4例をみるにすぎない,今回,blind looPの盲腸に発生した大腸癌の1例を経験したので,若干の文献的考察を加えて報告する.症例は68歳の女性,16歳時に回腸末端閉塞症の診断で,回腸横行結腸側々吻合術を受けており,何ら自覚症状はなく,消化管の精査目的で当院を受診した,注腸検査において,右半結腸がblind loopとして残存し,しかも盲腸に3cm大の限局した結節状隆起性陰影を認め,blind loopに発生した盲腸癌と診断した.吻合部を含む右半結腸切除,R3のリンパ節郭清を行い,回腸横行結腸端々吻合にて再建した.組織学的に腫瘍は高分化腺癌で,回盲弁(Bauhin弁)下唇近傍を中心に発生した盲腸癌であった.病期分類はHo,Po,pm,n(-),lyo,vo,stage Iであった.術後1年の現在,再発の徴候はない.
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