内視鏡的に剔除された大腸腺腫および早期浸潤癌の臨床病理学的研究 : St. Marks Hospitalにおける症例の検討
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概要
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St. Marks Hospita1において内視鏡的polypectomyまたはhotbiopsyによって得られた大腸腺腫および早期浸潤癌の検討を行った.いわゆる大腸早期癌(m. sm)の割合は,0.5〜1.0cmの病変でも8.5%と従来考えられていたより高率であった.0.5cm以下の腺腫は,結腸全体に比較的均一に分布していたのに対して,より大きな腺腫はS字結腸に最も多く,またこの部位に異型度の高い腺腫が最も多くみとめられた.従ってS字結腸において癌化する腺腫の頻度が最も高いことが示された.一人の患者において発見される腺腫の数が多いことは,cancer riskが高いことを示しており,治療やfollow upに際してはこのことに留意すべきである.女性の腺腫は男性の腺腫に対して癌化しやすい傾向があり,性ホルモンの関与が示唆された.また,今後本論文において検討した英国における腺腫と,同様の方法によって得られた日本の腺腫を比較すれば,疫学的に興味ある結果が得られる可能性があると思われた.
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