2年以上経過観察し得たサイトメガロウイルス陽性胃潰瘍の1例
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概要
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症例は60歳,男性.原発性肝細胞癌の治療中に施行された内視鏡検査で胃体上部大彎に辺縁不整な潰瘍性病変を認めた.胃悪性病変を疑ったが,病理組織学的には腫瘍細胞を認めず,リンパ球主体の炎症細胞浸潤とその一部に抗サイトメガロウイルス(CMV)抗体陽性像を認め,CMV陽性胃潰瘍と診断した.プロトンポンプ阻害薬(PPI)内服で病変は縮小傾向にあり,治癒は得られていないが28カ月間無症状で経過観察中である.