鶏肉におけるpH,K値,保水性および遊離アミノ酸含量の死後変化
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概要
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鶏肉の品質評価のための基礎資料を得るため,鶏の胸肉,腿肉のpH, ATP関連化合物全体に占めるイノシン,ヒポキサンチンの割合およびK値,保水性,遊離アミノ酸含量を死後経時的に測定した.試料のpHは,死後3時間で胸肉5.6,腿肉5.9,死後72時間でそれぞれ5.7,6.0となり,腿肉の方が胸肉より高かったが(P<0.01),死後3時間以降の経時的な変化はみられなかった.ATP関連化合物含量の分解の程度を示すK値は,死後,経時的に上昇した.また,腿肉の方が胸肉より高いK値を示した(P<0.01).胸肉の保水性は,死後3時間で最低(70.2%)となり,その後死後72時間までに81.5%まで上昇した.一方,腿肉の保水性は,死後12〜24時間で最低(62%)となり,その後の保水性の上昇はみられなかった.ほとんどの遊離アミノ酸の含量は,経時的に上昇し,また胸肉より腿肉中に多く含まれていた.
- 社団法人 日本畜産学会の論文
著者
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中井 博康
農林水産省畜産試験場
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安藤 四郎
農林水産省畜産試験場
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池田 敏雄
農林水産省畜産試験場
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田邉 亮一
農林水産省畜産試験場
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栗木 隆吉
岡山県総合畜産センター
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本村 高一
長崎県畜産試験場
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大塚 茂
農林水産省畜産試験場
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