ブタ保存臓器からのミトコンドリアDNA精製とそのRFLP分析
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
低温保存したブタの臓器からミトコンドリアDNA(mtDNA)を精製し,その精製mtDNAを用いたRFLP分析を行なった.ブタの肝臓,精巣,胎盤の各臓器を各種温度条件下で保存し,これらの臓器からmtDNAを定法に従って精製したところ,採取後21日目まで-20°Cないし-80°C下で保存された各臓器からは,いずれもRFLP分析に十分な純度のmtDNAが精製され,その電気泳動像は,ocDNAとcccDNA領域を示す2本のバンドが検出された.低温保存下の物理的な切断によるRFLP分析への影響は認められなかった.肝臓10g当たりからのmtDNAの収量は約300μgであり,RFLP分析に必要な電気泳動用試料として十分な収量であった.また,各臓器におけるmtDNAの収量は,肝臓>精巣>胎盤の順に多かったが,血液からの收量は極めて少なく,RFLPの検出には不適当と思われた.なお,低温保存臓器から精製されたmtDNAの電気泳動像は,4°Cにて21日間保存された各臓器についてはバンドが検出されなかった.以上の結果にもとづき,保存した肝臓を対象として各ブタ品種が有するmtDNA型を調査したところ,ランドレース種,ハンプシャー種においていずれも同一型が検出された.また,mtDNAのRFLPは,大ヨークシャー種,中ヨークシャー種に検出されたA型およびB型に見られるように.ブタの複雑な品種成立の過程をよく反映する指標となることが示された.さらに,三元交雑種LWDの持つmtDNA型の調査によって,ブタのmtDNAが母性遺伝を示すことが確認された.
- 社団法人 日本畜産学会の論文
著者
-
坂井 活子
科学警察研究所
-
坂上 正行
JRA競走馬総合研究所生命科学研究室
-
田中 一栄
東京農業大学畜産学科
-
鈴木 伸一
東京農業大学
-
坂上 正行
東京農業大学家畜育種学研究室
-
向山 明孝
保健科学磯究所技術開発センター
-
鈴木 伸一
東京農業大学厚木中央農場
-
坂井 活子
科学警察研究所法医第二研究室
-
田中 一栄
東京農業大学家畜育種学研究室
-
田中 一栄
東京農業大学
関連論文
- 加熱臓器および血液におけるDNA分析
- ウマのアメロゲニン遺伝子の単離と構造解析
- マイクロサテライトDNA多型の馬の親子鑑定への応用
- ウマのCA繰り返し配列の検索
- 蒙古在来馬集団の遺伝的特徴について
- 木曽馬のDNA多型からみた遺伝子構成
- ウマの CA repeat 検索法
- 低CP飼料の制限給与が肥育豚の成長および枝肉成績におよぼす影響
- 肥育豚に低CP飼料を制限給与した際のアミノ酸摂取量に関する検討
- 歩行運動の負荷が肥育豚の生理反応および枝肉性状に及ぼす影響