データロガによる放牧牛の心拍数測定法の再検討
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概要
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ヒト用に開発された心拍メモリー装置を放牧牛に応用し,24時間以上の長期間にわたり心拍数を記録してきた.本報告は,ホルスタイン育成牛あるいは成牛を用いてこの装置の性能と放牧時の測定精度を調査したものである.心拍メモりー装置の心電図誘導法として,QRS群の電位が大きく,しかも波形が安定しているA-B誘導法が最適であった.毎分50拍程度から160拍まで測定できた.A-B誘導法による測定で、草地に昼夜放牧中の育成牛の24時間総心拍数(DHB)は約14万拍で,そのうちの0.2〜0.45%がミスカウントで,過大に測定された.このミスカウントの大部分は食草時に見られた.以上の結果から長期間にわたり心拍数を自動記録できる心拍メモリー装置は牛においても測定精度が高く,放牧牛の心拍数記録装置として広く利用できることが再確認された.
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