鶏肉貯蔵中に出現する30kDa成分とK値との関係
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概要
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前報11)で,屠殺後処理中の鶏胸肉筋原線維のSDS-ポリアクリルアミドゲル電気泳動から,30kDaと32kDa成分が出現することを報告した.これら分解フラグメントと鶏肉の鮮度指標として報告されているK値7,13,18)との関連性を調べるために,解体処理中および貯蔵中の鶏肉を対象として,これら成分の変化を測定した.死後鶏肉からの32kDa成分の出現量は30kDa成分よりも少なく,5°C,5日目以降の鶏肉ではほとんど消失した.鶏肉の30kDa成分の出現とK値の上昇時期は一致し,死後3〜4時間目であった.30kDa成分の濃度は貯蔵4日目(死後4日相当)までは上昇したが,5日目でやや減少し,その後7日目まではほぼ一定であった.一方,K値は7日間貯蔵中,直線的に増加した.死後4日までの鶏肉81羽を統計的に解析した結果,30kDa成分は,HxR(p<0.01,r=0.663)およびK値(p<0.01,r=0.642)と高い相関関係にあった.
- 社団法人 日本畜産学会の論文
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