快削性電磁純鉄の諸特性におよぼす引抜加工の影響
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概要
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快削性電磁純鉄はミガキ棒として使用される場合が多いので,その冷間加工による磁性,機械的性質および被削性の変化について調査した。引抜き加工率が高くなるにしたがい急速に磁性は悪化するが,これを焼鈍すると再結晶の進行とともに回復する。しかし600°C程度の焼鈍で機械的性質には冷間加工の影響がほとんど失なわれるのに対し磁性についてはまだ影響が残り,800〜850°Cの焼純によって完全に回復し,向上する。この際低加工領域において,加工後の焼鈍による粗大結晶成長とそれにもとずく磁性の向上を確認した。加工による結晶のせんい構造変化についてX線回折による検討も行なった。被削性は,従来の鉛を含有しない純鉄では加工率が高くなるにしたがい30%加工率付近まで向上し,それからまた悪化するごとき傾向を示すが,快削性電磁純鉄では加工率の全般にわたって大きく向上し,加工の影響もほとんど見られなくなる。
- 大同特殊鋼株式会社の論文
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