チーズの風味成分に関する研究 : IV. Aspergillus oryzae chosen Bによるチーズカード熟成中における
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概要
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Asp. oryzae chosen Bによるチーズカード熟成中の揮発性硫黄化合物の消長を検討した.その結果,揮発性硫黄化合物の生成はこのチーズカードの風味に対して重要な役割をはたしており,他の市販かびチーズと比較して興味ある知見を得た.(1) Asp. oryzae chosen Bによるチーズカード熟成中には,硫化水素,メチルメルカプタンおよびジメチルジサルフアイドが検出された.カード中の脂肪含量の増加によって,揮発性硫黄化合物総量は減少した.また,このカードの熟成中における揮発性硫黄化合物の消長は,原料乳の脂肪含量によつて影響される.(2) 乳酸菌のみで熟成した対照チーズカードにおける揮発性硫黄化合物総量はいちじるしく少ないが,乳酸菌およびAsp. oryzae chosen Bを併用して熟成したチーズカードの揮発性硫黄化合物総量は多い.(3) 市販かびチーズ数種の揮発性硫黄化合物の分布を比較すると,カマンベールチーズではメチルメルカプタンが多く,プルーチーズでは硫化水素が多いことが特徴であるのに対し,Asp. oryzae chosen Bによる熟成チーズカードでは両者と異なつた分布を示した.
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