乳酸菌の凍結保存法に関する研究 : III 乳酸球菌の凍結保存におよぼす各種添加物の効果
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概要
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凍結保存した乳酸菌を融解培養したとき,初期の生酸を促進する添加物の検討を行なつた.試験菌はS. lactis, S. cremorisおよびS. thermophilusの三種類であつた.菌懸濁用培地は10%還元脱脂乳を基本として,glucose, Corn Steep Liquor (C. S. L.),酵母エキス,L-glutamic acidをそれぞれ1%添加した.5種類を用いた.L-glutamic acidは凍結障害に対して保護効果を示すと同様に,融解後の培養においても生酸を促進した.なかでもS.cremorisはL-glutamic acidにより著しく影響を受けた.酵母エキスは凍結障害に対する保護効果よりも,融解後の培養において生酸を促進する効果が著しかつた.C. S. L.も僅かに保護効果,生酸促進効果を示したが,glucoseは効果がなかつた.これらの添加物は必ずしも凍結保存中に共存している必要はなく,融解後の培養で使用しでも効果は得られた.S.thermophilusは他の2菌株より凍結に対して抵抗性があり,凍結障害からの回復が早かつた.
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