粗揉操作中の温度と風量に関する研究
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概要
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粗揉操作中における熱風の供給温度と供給風量の影響を調査した結果,現在粗揉操作の温度管理に用いられている排気温度と機内で茶葉に作用している熱風の温度との関係は,機内を通過する熱風も場所により相当の温度差があり,操作中の温度変化の状態にも差があることがわかり,また,排気温度は機内の平均温度より15℃前後低い値を示しているが,温度変化は機内の総合温度と並行しており,粗揉機の機構が変わらない限り,ある程度は機内温の推定はできると思われる。<BR>熱源,風速の一方を現行の標準(熱源17kw,風速3.0m/sec)に固定した場合には熱源の大小は品質に大きな影響を及ぼすが,風速の大小はあまり影響を及ぼさなかった。<BR>熱源を17kw,24kwおよび30kw,風速を2。513.5および4.0m/secに変えて組合せた結果では,排気温には熱源の影響のみ現われて,風速の差はあまり明らかでなかったが,茶温ではむしろ風速の影響のほうが大きく現われて,品質の良否も茶温との関係が明らかに示され,ていた。すなわち,熱源を大にした場合でもそれに伴って風速を増し,茶温をあまり上げないようにすれば,品質の良い製品が得られ,熱源の割に風速が大きすぎると茶温が低くなり能率が落ちると同時に,品質も落ちる結果となった。<BR>最後に,今回の試験は実用機を使用したもので,特に風速は扇風機の回転速度を調節して,空回転時の風速で規制し,機体の間げきからの外気の吸引,茶葉の抵抗などの影響も考慮してないので,風速,排気温など現在の固定型4号粗揉機についての結果であり,普へん的なものでないが,茶温と品質との関係などは機構が変わっても,一応の基準として考えてさしつかえないものと考える。
- 日本茶業技術協会の論文
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