脱脂大豆の栄養価に関する研究 : 栄養価の指標としての水溶性窒素
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概要
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本実験では脱脂大豆の栄養価を見分ける簡単で迅速な方法を検討し,次の結果が得られた.低温で処理した脱脂大豆を用いて,加熱時間と水溶性窒素量との関係を調べ,加熱時間が延長するにつれて水溶性窒素量は急速に減少することが示された.鶏雛を用いる生物試験によつて,水溶性窒素含有量の異なる各種脱脂大豆と,雛の増体量より算出される蛋白質の栄養価指数(P. Q.)との関係を調べた結果,両者の間の相関係数は7γ=-0.904及びγ=-0.925となり,いずれの場合も1%水準で有意性をもち,高い負の相関が示された.本実験で供試した脱脂大豆についてみると,加熱条件が適切で,栄養価が高いと認められた脱脂大豆の水溶性窒素量は1.0〜1.3%であった.